ズートピアの吹き替えと原語を比べてみる その1
最近業務用ハーゲンダッツの抹茶を買いました。送料1000円ほど払っても普通に小さいのを買うよりお得です。
ただ固いので、スプーンでは掬いづらく、注意しないとアイスを吹っ飛ばしてしまいます。アイスディッシャーがほしい。
今回は、ズートピアの吹き替えでのセリフと英語でのセリフを見比べてみました。
言語が違うとはいえ、同じ映画ですから日本語だろうと英語と同じ意味流れになります。でも、キャラクターの口の動きは言語ごとには変わりません。そのため、そのまま日本語化すると口の動きと言っていることが合わず、違和感が生まれてしまいます。アナ雪が流行したときめざましテレビかなんかで、口の動きとなるべくマッチするように翻訳していると言っていたのを覚えています。その他セリフの長さなんかなどの影響により、日本語化すると原語の直訳とは違うセリフになることがあります。自分はズートピアが好きなので、そのあたりも気になってしまいました。というわけで、気になったところを調べてメモしました。冒頭から順番にメモしていますが、あまり正確にセリフを書き写しすぎて著作権がどうこう言われたらいやなので、思い出せる程度にシーンを書いています。
goodnight
舞台が終わった後の挨拶。直後のシーンが明るいので、夜ではないはず。会場が暗いから?Everyone wins!
ジュディが狐除けスプレーだけ持っていくといった後のジュディ父のセリフ。吹き替えだと「大満足だ!」
「みんなが勝った」ということは全部が満たされたということか。Here come the waterworks
ジュディが電車に乗った時のジュディ父のセリフ。吹き替えだと「泣きそうだ」
waterworksは水道設備とかのことらしいので、涙腺的な意味合いだと思うCrazy neighbors
ジュディがお隣さんにあいさつした後のセリフ、吹き替えだと「うるさい隣人」
クレイジー扱いが面白かったflabby
クロウハウザーが「ドーナツ好きだと思われてる」と自己紹介したときに出てくる単語。
多分flaffyとchabbyをかけている。モフモフと太ったという意味。吹き替えには出てこない。eaten alive
ジュディに集合場所を教えた後の「生きて帰ってこられるといいけど」に出てくる。
生きたまま食べるってことは踊り食い的な?それだけ仕事が大変だということか。Aten-hut
軍隊用語で「気をつけ」らしい。吹き替えだと「全員起立!」
Attentionを力強く言ってたらアテンハッ!ってなったらしい。right up my tail
行方不明者について市長から早く探せと「尻を叩かれている」の部分。同じような意味でright up my assという表現があるらしい。assはお尻の穴のことで、よく使われる汚い表現なイメージ。
動物らしくtailに置き換えられているが、日本語にしたら尻に戻っているのが面白い。動物主人公だとこういう置き換えも面白い点。trunk
カバーをしていない鼻でアイスを掬うのは…というセリフから。
木の幹という意味だが、それに似ているから象の鼻という意味もあるらしい。carrot-choked Podunk
ニックがジュディを「人参だらけの町から来た」と言った時のもの。
carrot-chokedで人参だらけという意味になるのと、たぶんcから始まる単語で韻を踏んでいる?
Podunkは取るに足らないとかいう意味なので、馬鹿にした言い方をしているが、これに対してジュディは「PodunkはDeerbrooke Countryの町だ。バニーバロウの町じゃない」と返してしまう。実在するんかい。何で知ってるんだろう10-31
マクホーン巡査がデュークを見つけた時の無線の一部。
10コードというもので、wikipediaのページが存在するし、実際に使われていると思う。
時期によって意味が変わってるようだが、今回の場合は逃走中を意味すると思う。flatfoot
デュークがジュディから逃げているときのセリフから。
ウサギには肉球がないのでそのことを「平らな足」と言っているのだと思う。come to papa
ドーナツを蹴飛ばして盗品を持ったときのデュークのセリフ。
wiktionaryには、慣用句として"A phrase used to encourage someone or something to approach"と説明されている。
「私の盗んだものよこちらへおいで」みたいなもんだろうか。I popped the weasel!
デュークをZPDに連行したときの「もういたちごっこはおわりよ!」
英語だと単純に「イタチを逮捕した」になる。日本語にちょうどいい慣用句があったおかげ。let it go
ボゴがジュディをしかりつけているときのセリフ。「ありの、ままに」とアナ雪と同じ訳があてられています。
が、本来は「ありのままに」という意味ではなく、放っておくとかあきらめるとかいう意味らしいです。今回の場合は、「歌えば叶うミュージカルじゃないんだから現実を受け入れろ」といったニュアンスになると思います。
かつて塾の先生が、「let it goはありのままにという意味ではない」とやたら強調していました。通訳経験があるだけに、間違ったまま広まるのが嫌だったのでしょうかね。buck
「俺の稼ぎは一日200ドルだ」の「ドル」
アメリカではdollarのスラングとしてbuckを使うらしい。牡鹿の皮(buck skin)が昔の物々交換の単位だったことが元らしい。ズートピアの世界でもその由来でいいんだろうか…。ニックの年齢
ニック曰く、12歳の頃から稼いでいる。ジュディ曰く、「20年やってたとすると…」。英語だと"since you were twelve, that's two decades"と決まったような言い方をしているので、今は32歳?ジュディは、ギデオンにひっかかれたシーンが9歳で、警察学校のシーンが15年後なので、24歳ぐらい。警察学校のシーンから卒業まで数年間があったとしても、それなりに年が離れているようである。日本の警察学校の場合は高卒で10か月らしいので、もしかしたら本当に8歳差かも。wikiだと24としか書いていないので、どっかに書いてあるのかも。I am just a dumb bunny, but we are good at multiplying.
「ウサギは家族が多いせいか、計算が得意なのよ」の部分。
直訳すると、「間抜けなウサギだけど計算は得意」。根に持っている。it's my word against yours
「でも証拠がないだろ」の部分。
直訳すると、「あなたの言葉に対しては私の言葉しかない」となるらしい。「私の言葉」しかないから、ほかに証拠はないでしょ?という感じになるとのこと。刑事モノとかでよく出るフレーズらしいです。
これに対して録音を聞かせたジュディの発言が、"it's your word against yours"。「あなたの言葉に対してあなたの言葉しかない」、つまり自分で自分を証明することになったねということ。エンジンの音がちょっとおかしかったよな
ヤックスによるオッタートンさんの目撃証言。
英語だと、なんと何番目のシリンダーの調子が悪いのかまで記憶している。どこ見てるんだ。いや、見えないだろ。I had a ball
ナチュラリストの施設から出た直後のニックの「楽しいところだったな」
ここでのballは球ではなく、舞踏会とかを表すらしく、転じて「とても楽しい」という意味になるらしい。語源が二つあるのが理由だとかなんだとか。ラテン語はわからんし調べる気にもなれない。bid you adieu
「ペンをもらって失礼するよ」の後半部分。
bid adieuで「辞する」とか「離れる」とかなので、youを足して「(あなたのもとから)失礼する」
アニメとかで「アデュー!」というのはフランス語らしい。run a plate
「(車の)ナンバーを調べる」
ここでのrunは「調べる」になるとのこと
runは意味が多すぎるon the hook
ニックの「ずっとこき使う気か」の部分
服を掛けるとかの意味で、人に対しては「(何かに対して)拘束する」みたいなhang in there
フラッシュの返答を待つジュディに対してニックが言った「待ってろ」
調べたら「がんばれ」とか「持ちこたえろ」って意味だった。
「そのまま頑張って待ってろ」って感じだろうか
画像検索したら猫の画像がたくさん出てきたway to hustle
ナンバーを調べたフラッシュに対してニックが言った「助かったよ」あたり
「頑張る方法」→「がんばったね」になるようだ
フラッシュが急いでくれたことをねぎらったってことだろうか(邪魔したくせに)